論理回路と真理値表、なぜANDが論理積でORが論理和なのかについても わかりやすく【高校 情報Ⅰ、共通テスト向け】

例えば、
「ログインしてて かつ 新着のタブが押された場合、会員専用の新着情報を表示する
という処理を行わせるプログラムを書いたときなど。

「~場合」まで の 条件文。「かつ」や「または」で結びついてて 真か偽かが決まるもの ー それが論理式 です。
「命題」とか「命題関数」とも 呼ばれるものです。

こうした論理式の演算処理が可能となるのは、コンピュータの内部がそもそも、論理演算を実現する 多くの細かい電気・電子回路でできているからなのです。
それら多くの回路1つ1つを、論理回路 と言います。

コンピュータはもともと「電子計算機」とも呼ばれるように、数値計算できる機能が根底にあって、論理演算はむしろ副次的な機能であるかのように思えます。

ところが実は、この論理演算の機能のほうが根底にあって、それら機能を組み合わせることにより、数値計算は、実現されているのです。

数値計算よりも おおもとが 論理演算。

それを実現する、論理回路というもの こそ が、まさにコンピュータの基盤とも言えるものなのです。
見ていきましょう。

「回路」というもの

「回路」とは「回るみち」と書き、英語でも circuit と呼ばれるように、電流が流れて1周するものが、本来の意味でした。
電池に豆電球を1個つなぐような。

しかし回路が、多くの素子につなげて大きくなり、また集積化されたり、交流電源を採ったり高周波の信号を扱ったりするにしたがって、回路は、部分部分に分割して考えた方がよくなってきます。

分割した各部分のカタマリ。
そこに向かって 入ってくる( 入力 )電流や信号と、そこから出ていくもの( 出力 ) との関係に、注目するようになってくるのです。
それら各カタマリのことも、「回路」と呼ぶようになりました。

入力側の端子が2つのことが多いので、英語ではむしろ「ゲート」と呼ばれることが多いです。

論理回路と その見かた

まず 真か偽か? ー という、2通りの値をとる、2通りの値しかとらない ものを、真理値 ( 真偽値、ブーリアン ) といいます。
これら2通りの値は、コンピュータ内部では、数字「0」と「1」で扱われ、電流が流れるか否か で 実現されています。
「0」と「1」だからコンピュータは、2進法なのです。

一方、論理式~高校数学でも出る「命題」~ は、集合と密接な関係があって、集合を図示した ベン図 でも、表すことができました。

そこではじめの注意点です。

なぜ、真が「1」の方であり、逆の方「0」ではないのか?
「条件を満たす」方が「ある」方で、「満たさない」方は「ない」方。そう考えた方が しっくりくるからだと思われます。
例えば色の3要素など、その原色が「含まれる」方が「ある」方で、「ない」方はゼロと考える方が便利です。
この後に見る各 論理回路も、真の方を1として しっくりくる値が出力されるよう、設計されてきたのです。

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